2023年現在空前の転職ブームとなっております。
2022年の転職希望者数は1,000万人を超えたとも言われています。
実際に転職した人はコロナ意向減少傾向にあるようですがそれでもまだまだ多いのが実態です。
今後のキャリアを考える上でも「転職」を一度は考えた方も多いと思います。
転職活動を始めた理由は、「給与が低い」「職場の人間関係が悪い」「仕事内容に不満」の順に多かったようです。
みんな現状に不満があることがわかります。
そこでこの転職時代を生き抜くための一冊をご紹介します。
本書『転職2.0 日本人のキャリアの新・ルール [ 村上 臣 ]』の結論を述べたいと思います。
タグ付けをして自分の市場価値を高めましょう。
そして我慢する働き方をやめて転職ありきでキャリアを考えようということです。
タグ付けで市場価値をあげる
タグ付けとは、個人を思い起こさせるためのスイッチとなるキーワードをつけるイメージです。
TwitterやInstagramでは投稿にハッシュタグ(#)がつくことで、あるカテゴリーの
情報がまとめて検索できるようになります。
それと同様に、個人にタグがつけば、自分以外の人からどういう人であるかを認識してもらいやすくなります。
タグの分け方
タグは5つに分けられます。
自分のキャリアを
「ポジション(役割)」「スキル」「業種」「経験」「コンピテンシー(行動特性)」に分解します。
市場価値はこのタグの掛け合わせによって考えます。
分解したらそれぞれを掛け合わて、その掛け合わせの中に自分の希少性を見つけましょう。
例えば私の場合でいいますと、
「法人営業×MBA×銀行業界×新規営業・中小企業相手×切替が早い・・・・」とかですね。
個々のタグは他にも多くの人が持っているので個々の単体では市場価値は生まれません。
しかし、それぞれが掛け合わせれば、そこには「希少性」が生まれ市場価値があがります。
市場価値を高めるにはそこに次々とタグを掛け合わせていくことです。
タグの分類表
タグの参考例として一部のせておりますのでご活用ください。
☑ポジション(役割)に紐づくタグ:商品開発、新規事業開発、法人営業、生産管理、事務、 エンジニア、広報、コンサルタント、販売員等 ☑スキルに紐づくタグ:英語、データ分析、マーケティング、プログラミング、簿記、財務、 法律、ライティング、動画制作、その他資格等 ☑業種に紐づくタグ:IT、情報通信、コンサルティング、運送、製造、不動産、建築、飲食、 サービス、金融、小売り、福祉、アパレル、メディア、食料品等 ☑経験に紐づくタグ:海外在住、特殊な顧客への営業、リーダー、マネージャー、新規営業、 既存営業、転職、転勤、異動、スタートアップ、経営・マネジメント、 その他ポジションやスキルに関連して課題解決のためにどう行動したか というプロセスに紐づくもの ☑コンピテンシーに紐づくタグ:コミュニケーション能力、誠実性、ルール遵守、マナー、 チームワーク、共感力、継続力、創造性能力、情報収集、 成長意欲、状況把握、自己客観視、企画提案力、主体性、 タフさ、ストレスコントロール、リーダーシップ、柔軟性、 共感力、自信、分析力、プレゼン力、目標達成、問題分析、 問題解決、傾聴力、計画力、進捗管理、人材育成、指導、 人的ネットワーク、戦略策定、影響力、リーダーシップ、 フォロワーシップ、分析的思考、自信、組織コミットメント等
ポジション思考を意識しよう
ポジション思考とは目指すポジション、
すなわち「役割」を明確にすることです。役職ではないのでお間違いなく。
市場価値を高めるには、自分が目標としているポジションに近づくという視点が重要です。
まずは①目指すポジションを想像する。
その上で、②現状の自分を振り返り、ギャップを知る。
③そのギャップを埋めるためにはどんな学びが必要かという順に考えるのです。
例えば、私の場合でいうと、①目指すポジションは
「あらゆる課題に対してスムーズに受け答えができて、わかりやすく説明ができる
頭キレキレのビジネスマン」といったところでしょうか。
プレゼンとかをバシッとカッコよく決めるイメージです。海外ドラマにでてきそうな。
②現状の自分は「受け答えが曖昧なことが多く、わかりやすく相手に伝えられていない」
③ギャップをうめるためにアクションプランとして
「まず伝えることを文章にしてみる、話す順番を考える、例えをいれる、
プレゼンをしてカメラで撮ってみる」を思いついたのでスキルがわかる本を読んでアウトプットしよう。
というようなことをやっていくと自分の目指す姿でもあるのでモチベーションもあがるのでアクションに移しやすいです。
気を付けないといけないことはポジション思考の逆であるスキル思考に頼ってはいけないことです。
スキル思考とは例えば、目的がないのにとりあえず英会話を習ってみたりMBAに通ってみたりすることです。
↑これまさに私です。恥ずかしい…。(/ω\)
タグを発信することの意味~発信してこそ意味がある~
☆タグ発信のメリット ・発信の目的は自分自身を知ってもらうこと ・自分からこういう人間である!ということを発信することで企業からのオファーを呼び、 されにミスマッチも防げる ・SNSのつながりにより情報が集まる、いい情報を発信する人にはいい話が入ってくる
まず人の特性を理解しましょう。
人は自分の「よく知らない人」の意見はあまり聞こうとしません。
自分の意見を主張するのであればまずは十分な自己開示から始めましょう。
発信にあたっては、誰に対して発信するかを意識しましょう。
さしあたっての対象となるのは自分が属している業界内(私の場合、金融業界)+取引先の人
くらいのコミュニティです。
まずは狭いコミュニティーで認識してもらい、徐々に対象を広げていく方法が現実的です。
FacebookやTwitterでつながっている、近しいコミュニティーに対して自分がやっている仕事や
業界ニュースにコメントを添えた情報を投稿していきます。
希少性を高めるタグの掛け合わせ方
・すでに持っているタグと離れたタグ
例えば営業ならBtoB(企業が企業へモノを提供)とBtoC(企業から個人へモノを提供)
に分かれますが、いずれかを専門にしている人は多くいますが、
2つとも経験しており対応できる人は少ないのが現状なので希少価値が生まれます。
・新しい職種に付随するタグ
例えば最近では多くの企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)
によって業務フローや仕事のやり方が大きく変わろうとしている渦中にあります。
その中で、新たな職種(例えば、データサイエンティスト、データアナリスト)はかつては
なじみのないものでしたが、最近ではエンジニアの好きりを持ちつつ営業サポートをする
ような仕事が増えつつあります。
営業のスキルとエンジニアのスキルを持っている人は市場価値に
おいてレアであり好待遇が期待されます。
・ホットなタグ
今成長しているマーケットは、ホットなタグがある可能性が高いです。
つまり伸びている市場、伸びている会社で仕事をすれば、必然的にホットなタグが手に入ります。
伸びている会社は「IT業界」に集中してます。
アップル、Amazon、Facebook、マイクロソフトなどはその典型です。
IT業界以外にもどの業界が伸びるのかを知るには
業界1位の会社の有価証券報告書のサマリー(まとめ)だけ読めばOKです。
伸びている業界に波乗りすることはむちゃくちゃ重要なので、肝に命じましょう。
間違っても今後どんどんと縮小していくような業界はオススメできません。
まとめ
本書の重要な部分はハッシュタグ(#)をどう使いこなすかです。
あなたもご自身のタグを分解して書き出してみましょう。
書き出すことで案外これもあるな、これもあるなと色んなタグがあることに気づけます。
これは、本当に就活で使うことのできる自己分析に他なりません。
これだけでも十分価値がある一冊だと思います。
自分のタグは強みになります。いくつも掛け合わせることで希少性を生み出せます。
ぜひ自分のプロフィールにハッシュタグ(#)をつけて自分をアピールしましょう。
そうすればあなたの市場価値は確実あがります。いい転職、いいキャリアを手に入れましょう!!
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